2016/10/08

多変量解析/パターン認識と人工知能

  最近人工知能が注目されている。現在は、人工知能の適用分野が急速に広がり、生活の様々な場面での適用が急速に進んでいる。これは、生活環境がICT、IoT、さらにはビッグデータ等で大きく変化してきたこと。また、人工知能技術が進んだことで、従来は適用困難、あるいは適用対象とされていなかった分野でも人工知能展開の可能性がでてきたためと考える。

  最近盛んになってきた人工知能は、その学習過程で機械学習という技術を適用する事にある。機械学習はコンピュータにデータを取り込むことで、コントロールがうまく出来れば自動的に学習し、実施目的追行に必要なルールを見出す、自己学習機能である。
  一昔前の人工知能はルールベース方式だったため、人工知能適用対象とする分野での先験的知識の存在が必要であり、従って革新的、あるいは極めて専門的な分野への適用は困難であった。

  現在の人工知能は第3世代と呼ばれている。現在の人工知能は機械学習をメインとし、その技術はニューラルネットワーク上で展開される「深層学習」が主体となる。このような内容から、現在の人工知能は、多変量解析/パターン認識との境界線が明確にならないようになっている。

  多変量解析/パターン認識手法の大部分は「フィードバックエラートレイニング」という訓練(学習)機能を有し、これは「機械学習」となる。この観点で、機械学習を行なう多変量解析/パターン認識手法技術を人工知能とする場合もある。

  KY法は多変量解析/パターン認識手法であり、しかもKY法は様々な多変量解析/パターン認識手法を適用して実施されるメタ解析手法である。この点で、KY法はその内部で展開されている多変量解析/パターン認識手法の種類によっては現在の人工知能と同じ機能を目指すことが出来ると容易に想像できる。
  今後は、KY法の特徴を生かしつつKY法の人工知能への適用可能性や、KY法と他の人工知能との連携等を目指して、新たな展開に発展させてゆく。

以上